試合に出るぞー!
ついに試合出場ですか!頑張ってください!
よーし、試合までに10kg落とせば、ルースター級で出られるぜ!今日から飲まず食わずで頑張るぞー!
ちょっと待ってください!そんなに減量したら、試合で力が発揮できませんよ!
減量は正しい知識と方法が必要なんです!
柔術の試合は、約6kgごとに分けた階級別で試合が行われます。
当然、大きい選手と戦うより、階級が下の小さい選手と試合をした方が有利なのは明らかです。
しかし過度な減量で力が発揮できなけば、本末転倒です。
そこで本項では、せっかくの努力が無駄にならないよう、正しい減量方法を元プロMMA選手の筆者が紹介します。
- 初めて試合に出る方で、減量をするか迷っている方
- 減量をすると心に決めているが、どうしたらいいか分からない方
柔術の試合に減量は必要か

2キロぐらい減量しても、階級を落とせるなら減量してもいいと思います。
柔術は階級別の競技なので、体重を落とせるのあれば減量をした方が有利です。
ただ柔術は当日計量なので、プロ格闘技選手のような大幅な減量は絶対にやめてください!
過度な減量は、神経をすり減らすことになり、生活に支障がでる恐れもあります。
当日計量でも十分なパフォーマンスを発揮できるぐらいの減量幅、それが2kgです。
試合に勝ちたい気持ちも分かりますが、柔術は趣味であり、すべてを投げ打ってまですることではありません。
(ムンジアル優勝を目指すようなガチガチの方は別ですが)
減量方法
以下4つのポイントを押さえて、減量をしてみることをおすすめします。
- 食事
- ストレス
- 運動
- 体重を量る
食事
食事については、以下3つのことに気をつけます。
- 糖質はとる
- 脂肪もとる
- 塩分は控える
糖質はとる
減量中はしっかり糖質をとるようにしましょう。
糖質をとらない低糖質ダイエットはぜったいにやめてください!
糖質は体を動かすガソリンのようなものです。
しっかり練習するには、糖質は欠かせません!
とくに練習に行く前は、しっかりと糖質をとるようにしましょう!
量は茶碗1杯分ぐらいの量がおすすめ!
ちなみに私が現役のころは、練習前にきなこ餅を2個食べていました。餅は消化もよく、満腹感も得られるので減量におすすめです。
ただ夜ご飯は、糖質はカットし野菜や脂質の少ない胸肉などを中心とした食事にしましょう。
また糖質は不足してしまうと、筋肉を分解してエネルギーに変えてしまいます。
その結果、体重は減っても見た目がしなしなの棒人間みたいなボディが出来上がってしまいます。
こんな体では、勝てる試合も勝てません。
減量の目的は試合に勝つことです。
糖質は必要だと覚えておきましょう。
脂質もとる
「ダイエット=脂肪はとらない」というイメージもありますが、脂質もダイエットをする上では欠かせません。
脂質は、筋肉を作るホルモンをつくる材料になります。
つまりせっかくハードなトレーニングをして、食事に気を使っても、筋肉を作る材料が不足しては筋肉はつきません。
せっかくの努力を無駄にしないためにも、脂肪もしっかりとるようにしましょう。
ただし、揚げ物はNG。
これらは文字通り、ただの脂肪にしかなりません。
ナッツや魚、オリーブオイルといった油を摂取するようにしましょう。
とくにナッツ類は、オメガ脂肪酸と呼ばれる筋肉作りに欠かせない成分が多く含まれているのでおすすめです。
ただナッツのカロリーは高いので、食べ過ぎには用心!
小分けされたパックナッツを使えば、食べ過ぎも予防できます。
ストレス
仕事や家庭のストレスによる暴飲暴食。
普段の生活なら、健康を害さない程度であれば問題ありませんが、試合前の減量期間中では禁物です。
試合が終わるまでは、節制するのが理想的と言えるでしょうが、たまには息抜きもしたくなります。
そこで1週間に1日ぐらいなら、暴飲暴食をしてもいいのではないかと思います。
筆者の場合、息抜きの日として1週間に1度は、好きなものを好きなだけ食べて飲んでいい帆を作っていました。
(その日に限っては、酒も飲んでいました(笑))
1週間に1度、息抜きをする機会を作ることで「減量や練習を頑張ろう!」という気にもなれます。
仕事や家庭を持ちながら、無理なくできる範囲で、かつ結果を残す。
それを達成するには、あくまでゆるーくやっていくことをおすすめします。
運動
食生活を制限し、週4~5回ぐらいの練習を続けていれば、1~2kgぐらいはすぐに落ちると思います。
しかし週に2、3回しか練習に行けない方もいると思います。
そんな方は、有酸素運動を取り入れることをおすすめします。
1日30分、軽いジョグを週3日と練習をすれば十分です。
それでも落ちない方は、こちらがおすすめ。
薬局でも手に入りますし、インターネットからでも購入できます。
これを1袋飲んで練習にいけば、ダラダラ汗をかきまくること間違いなし。
筆者も体重の落ちが伸び悩んでいたころに、よくお世話になりました。
ただし試合に出る以上、最低限練習は週2回できるようにしてください。
体重を管理する
体重管理とは、自分の体重を正確に知ることが目的です。
じつは体重は一日の間に1~2kgぐらい、変動しています。
例えば、1kgのご飯を食べたあとに体重を計ると、ご飯を食べる前に比べて体重は1kg増えています。
反対に練習で1kg分の汗をかけば、体重は1kg減る計算です。
このように体重は、食事や発汗量で簡単に増減します。
つまり、自分の体重を正確に知るには食事量や発汗量も計算して計量すべきなんです!
理想は毎食前後や練習前後に体重を計るのが理想的ですが、日中、働いている方はこまめに体重を測れないと思います。
そこでおすすめの方法は、起床後と就寝前に体重を量ることです。
これだけでも随分と自分の体重を正確に測定できます。
「起床後はこれぐらいだったけど、今日1日の食事でこれだけ増えたんだ」
と、自分が食べた食事量や代謝による増減がだ段々と感覚で分かるようになってきます。
体重を正確に知ることが、減量成功の一番の鍵だと言えるでしょう。
まとめ

試合出場を考えている方は、無理なく減量できる1~2kgぐらいの範囲であれば減量してもいいと思います。
ただ減量の最大の目的は自分が有利な条件で試合ができるように、コンディションを整えるのが最大の目的です。
- 食事を食べないで我慢する
- 減量がストレスで仕事のパフォーマンスに影響する
こんなことになっては、本末転倒です。
1~2kgぐらいならすぐに落とせる方もいれば、中々落ちないという方もいます。
1~2kgの減量でもキツイ、辛い、無理だなと感じたら、ナチュラルウエイトで試合をすることをおすすめします。
減量は頑張らない、頑張るのは練習と試合です。
一般論ではなく、自分の体調に合わせた階級をチョイスするようにしましょう。