クローズドガードからの攻めって何をやったらいいんだろ?
クローズドガードは一番最初に習う、非常に基本的なガードワークです。
世界トップレベルのプレーヤーもクローズドガードを愛用するなど、非常に奥が深いテクニックなのです。
白帯から習得しておけば、必殺のガードワークとしてとして大いに活躍してくれることでしょう。
しかしクローズガードが使いにくいと、感じている方が多いのではないでしょうか。
とくに初心者の方は
- クローズガードへの引き込み方が分からない
- 引き込んだはいいけど、十字と三角締めぐらいしか分からない
など、クローズガードに苦手意識を持っている方もいるのではないでしょうか?
そこで本項では、初心者におすすめのクローズドガードテクニックを紹介していきます。
柔術を始めたばかりの初心者の方
クローズガードの練習を始めようと思っている方
クローズドガードとは
クローズドガード、その文字の通り、相手を閉じ込めるガードです。
相手を自分の両脚の間に入れて、相手が動けないように閉じ込めます。
初心者の方が一番はじめに習うガードであり、基本的なガードワークと言えるでしょう。
エスケープを覚えたら、その次に覚えるテクニックとしておすすめします。
初心者の方が覚えるべきは、ますはディフェンスです。
とくにポジションを取られてからのエスケープ方法は、しっかり習得しましょう。
クローズドガードの最大のメリットは「もっとも自分が安心なポジション確保できる」という点にあります。
シュラプネル柔術の金古一郎氏もクローズドガードのメリットについて、下記のように語っています。
クローズドガードに入れることが出来ればそこを割られない限りはパスされることはありません。なので初心者の人にとっての救いのポジションというか、とりあえずの安全は確保出来るポジションだと思います。
相手がクローズドガードにいるうちは、関節技や絞め技をもらう危険性も少ないですし、パスをされる心配もありません。
つまりどんな人でもクローズドガードに入れれば、まずは一安心というわけです。
初心者が使うには、うってつけのガードと言えるでしょう。
そんなクローズドガードですが、使い勝手もいい分、形に入るのが難しかったりします。
もっとも手っ取り早い方法は、相手に飛びついて引き込む「飛びつきクローズドガード」ですが、怪我がしやすかったり、白帯は飛びつきクローズドが禁止されていたりするので、あまりおすすめできません。
では相手をクローズガードに入れるには、どのようにすればよいのでしょうか。
次項で初心者でも簡単にできる方法を紹介します。
クローズドガードに引き込む方法
初心者の方におすすめのクローズドへの引き込み方法2つあります。
1つは相手の両足を踏み引き込む方法です。
詳しくは下記の動画、3分35秒ぐらいから解説されています。
片足を踏んで引き込む方法も紹介されていますが、筆者が使ってみたところ、両足を踏んで引き込む方が成功率が高く、簡単にクローズドに引き込めました。
ポイントは、
- 相手の袖と襟をつかんでおくこと
- お尻を着いてから、相手の足を踏むこと
以上の2点を守ると、簡単にクローズドに引き込みができると思います。
2つ目の方法は、相手の襟と袖を持ちながら、自分の膝を伸ばして引き込む方法です。
こちらの方法も、シュラプネル柔術の金子さんが分かりやすく解説をしています。
詳しいやり方はこちらから。
こちらの方法は、両足を踏む方法をセットで使うと効果的だと思います。
両足を踏む方法は、たしかに簡単にクローズドに引き込めますが、相手にばれてしまいやすく、技に慣れた相手には中々かかりません。
そこで、2つ目の方法も組み合わせて使うといいでしょう。
1つ目の両足を踏む方法→失敗してオープンガード→2つ目の膝伸ばしクローズド→クローズガードへの引き込み成功
このように2段階で使うと効果的です。
クローズドガードに引き込んだら、次はしっかりキープをしましょう。
おすすめのキープ方法
クローズドガードのおすすめのキープ方法は、相手の襟と袖を持つ方法です。
ポイントは、相手の袖と襟は同じ側を持ち、相手と密着することです。
詳しいやり方は、動画の3分ごろから解説されています。
この形をおすすめする理由は、なんといってもキープがしやすいことです。
トップポジションの人は、パスをするのも容易ではありません。
クローズドガードに引き込めたら、この形でまずはキープしましょう。
キープができたら、いよいよアタック開始です!
クローズドガードからのおすすめアタック
初心者におすすめのクローズドガードからのアタックは、以下の4つです。
- シザースイープ
- テイクバック
- 腕十字
- オモプラッタ
シザースイープ
シザースイープは、クローズドガードからの仕掛けるベーシックなスイープです。
動画の1分24秒あたりから「ベーシックスイープ」という名前で解説されています。
ポイントは、
- 2in1グリップを作る
- 相手のバランスをしっかり崩すこと
ただ相手も反撃してくるので、2in1グリップをいきなり作ることは難しいと思います。
そこでおすすめの方法は、前項で紹介したクローズドガードをキープする方法を使って、キープができてから、2in1グリップに握り変えるといいでしょう。
グリップが作れたら、次はスイープを狙います。
エビを切って、自分の体を相手に対して斜めにしてから、スイープを狙います。
この時に重要なのが、相手の体をを蹴って、バランスを崩してから足を刈ることです。
なぜならスイープとは、
相手のバランスを崩し、体重が乗っている側をさらに崩す
ことで成功します。
これはどのスイープにも通じる、いわばスイープの原理原則です。
シザースイープには、この原理がしっかり入っているので、覚えておくといいでしょう。
テイクバック
続いてはテイクバックです。
先ほど紹介した動画の続きで、2分29秒から解説されています。
シザースイープと組み合わせて使うと、成功しやすい技です。
シザースイープだけでは、相手にも読まれやすくなくなります。
そこでバックテイクも合わせて使うと、より効果的です。
なぜなら技が複数あると、相手の計過信は分散されるので、技が極まりやすくなります。
シザースイープとバックテイクは、セットで覚えるようにしましょう。
三角締め
三角締めを狙うときは、2in1グリップよりも、相手の袖と襟を掴んでおく方が技がセットしやすいと思います。
ですので、三角締めを狙う時は2in1グリップが取れないときに狙ってみるといいでしょう。
ただし三角締めは、ポイントがずれると全く極まりません。
ポイントをよく抑えて、ワンチャンスをものにするようにしましょう。
動画でも解説されているように、三角締めを強力にセットするポイントは足の形です。
つま先を立て、足首をしっかり固定し、踵を持って、自分の足を引き寄せるようにすれば、より強力に三角締めがセットできると思います。
オモプラッタ
最後におすすめするアタックは、オモプラッタです。
こちらはガードから仕掛ける技というより、三角締めからのコンビネーションとして使います。
三角締めをもらった相手がエスケープしようとしてきたときに狙う、カウンター技としてオモプラッタは有効だからです。
三角締めからのオモプラッタへの移行を成功させるポイントは、自分と相手の位置関係を斜にすることです。
詳しいやり方は、下記の動画が解説しているので、参考にしてみるといいでしょう。
三角締めからのオモプラッタへの連携が使えれば、技のバリエーションも一気に広がります。
オモプラッタは、三角締めとセットで覚えておくといいでしょう。
まとめ
初心者におすすめの、クローズドガードからのアタックを紹介してきました。
クローズドガードは、相手からの攻撃を気にせず攻められるガードで、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。
クローズガードのテクニックさえ押さえれば、ジムでのスパーリングで先輩方から容易にやられることもなくなると思います。
何事も基本をコツコツと積み重ねていくことが大切です。
焦らず、自分のペースで技を磨いていきましょう。